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香寺の家

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床の間の座敷のある和の家

葦天井の和の玄関

床板は檜の無節材、土間床は御影石、壁は薩摩中霧島壁を用いた塗り壁とかなり高級感があります。ここに木の板の天井を貼ると本格的な拵えで古めかしくかなり緊張感のある玄関になりそうだったので、葦天井で雰囲気を和らげました。

土間から上りに届く杉の無垢一枚板のベンチを拵え、靴の脱ぎ履きだけでなく玄関でのちょっとした雑談にも便利な空間としました。左官壁を傷めないよう背もたれ部分にタモの薄板仕上としています。下足入れはタモで造りました。

下足入の位置

注目してもらいたいのは下駄箱(下足入)の場所です。一般的に下駄箱は玄関の土間に置かれます。土間の下駄箱から靴を出し入れするには、裸足で土間に載るかサンダルを履く必要があります。そのサンダルも片づけるには裸足で土間に立つことになります。下駄箱を土間に置くとどうしてもサンダルが出しっ放しになりがちです。

板の間に下駄箱を置いた場合、帰宅し靴を脱いで靴を下駄箱に片付けます。出かける時は下駄箱から靴を取り出します。靴を片付けるためのサンダルを置く必要がありません。土間に履物が一つもない綺麗な玄関になります。

玄関土間に何も置きたくない方の解決策の一つが、板の間に下駄箱を置く方法です。

段差をつけた畳コーナーを持つLDK

ダイニングスぺースはパインの無垢フローリング、リビングは小上りにした畳床です。畳スペースを小上りにすることでダイニングテーブルのイスに座る家族と畳に座る家族の目線の高さが揃います。ダイニングで椅子に腰かけている状態で畳の家族と会話する時も家族を見下ろすことはありません。食事する家族、畳の上でくつろぐ家族、どちらに腰掛けていても会話がしやすい空間となりました。

その畳コーナーの小上り下は季節ものの座布団等を仕舞う引き出し収納にしています。上がり框や引き出しの前板は木目にこだわったタモの無垢材を使用しました。

檜の無垢一枚板のカウンターがある和のトイレ

壁と天井の仕上はスサを漉き込んだ土佐和紙です。床には厚み25mmの御影石を大判で貼りました。本物の和紙・石が持つ素材感・高級感が心地よいトイレです。

手洗いカウンターは、耳(皮)付の桧の無垢一枚板で造られ自然な曲線が優しい雰囲気です。木目もたいへん美しく艶加減も抜群です。建築主様と共に座敷の床柱の検品に行った際にその材木屋で見つけました。1階、2階ともにカウンターにはまる手洗い器は、建築主が自ら滋賀に赴いて市内を歩き回り探して入手された信楽焼きの手洗器です。

建物概要
工事種別新築(建替え)
構造・規模木造在来工法・2階建て
建築面積118.1 ㎡
延床面積178.9 ㎡ (約54坪)
建築場所兵庫県姫路市
設計期間10か月
工事期間11か月
施工会社株式会社 西嶋工務店

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