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居間の床に畳は必要ありませんか?

田舎ではまだまだ需要のある畳も、街中、特にお若いご夫婦のお住まいでは畳の人気がなくなっています。接客空間にも使える「和室(座敷)は要らない。」というご要望が多くなりました。また、居間やリビングの床は「フローリングが良いので家の中に畳は全く要らない。」と言う意見もお聞きします。

ですがヒアリングを進めて、「食事の後はソファーでくつろがれていますか?」とお聞きすると、ほぼ「家にソファーはあってもほとんど使わない。床に座ってソファーは背もたれにしてる。」と答が返ってきます。では、「新しいお住まいではソファーでくつろがれる予定ですか?」「寝転んだりしたくないですか?」とお聞きすると、「これからもソファーは使わないと思います。居間では寝転んでごろごろできたらイイなぁと思います。」と答えられます。特に小さなお子様のいる家庭では、イスやソファーの生活は難しく床の上が主な居場所になるはずです。

畳は要らないが寝転びたいとなると、板の間に直接座ったり寝転んだりするのでしょうか?ラグぐらいは敷かれると思いますが、それ1枚では固くてゆっくりくつろげないのでは?と思います。そうなると、やはり畳の床があると便利だと思います。特に小さなお子様のいるご家庭では重宝するはずです。

フラットに敷いた畳の様子

独立した和室にしなくても床の一部に畳を敷いて畳コーナーで良いでしょう。もちろんフローリングと段差なくフラットに仕上げることができます。

もしくは、わざと30cm程度の段差をつけて縁を腰掛けとして使えるようにしてもTVを見る時や食卓に座った人と話をしたりするのに便利です。立ち座りが楽になりますし、あぐらのように足が痛くなりません。足を投げ出すことができるのでかなり快適です。

段差をつけた畳コーナーの様子

イスやソファーに腰掛けるのをイス座といい、畳やラグにあぐらをかいたりして座り込むのを床座といいます。

住まいでは素足で生活する日本人の習慣はソファーに馴染みにくく、居間をイス座で過ごすのは難しいのではないでしょうか。やはり日本人は床座の生活が楽で居心地が良いでしょう。そのまま寝転ぶこともできる畳が快適です。

畳縁が古臭く感じるようですと、縁なしの畳にすることができます。縁なし畳では、畳を正方形にし互い違いに向きを変え市松模様に置く事が多いです。最近では和紙を編んで作った畳表材でカラフルな商品も販売されています。古臭いイメージは無くすことが可能です。

床座のための床材

畳以外で床座に使えそうな素材といえば、コルクの床などはいかがでしょうか。クッション性が高いのは皆さんご存じのとおりです。コルクは意外と耐摩耗性が高くそうすり減ることは無さそうです。保温性が高いので素足で歩いてもヒヤッとした感触がありません。またワインがコルクで封がされているように耐水性も高いのでキッチン廻りでも安心して利用できます。

畳コーナーとコルクフロアー

写真は、段差をつけた畳コーナーがある居間です。フローリング部分はコルクフロアーを採用していて、畳の間でも板の間でもどちらも床座の生活ができる居間となっています。

畳の縁の敷居に腰掛けた正面には、写真には写っていませんがTVが置かれています。座椅子に座るように段差に腰掛けるてTVを観ることができます。

それ以外に桐のフローリングを採用することもできます。こちらは特に柔らかい木材ですので摩耗しやすく傷も付きやすいのが欠点ですが、足触りも良く直に座っても心地よいと思います。イスを使うダイニングの床などを避けて床座の部分だけ使うのが良いかもしれません。

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