1. ホーム
  2. すまいを考える
  3. シックハウス症候群

シックハウス症候群

最近、シックハウス症候群(シックビルディング症候群)や化学物質過敏症と共に、健康建材、健康住宅という言葉をよく耳にします。シックハウス症候群や化学物質過敏症って何でしょう?

シックハウス症候群(シックビルディング症候群)とは、”建物によりひき起こされる健康被害”のことです。これらの健康被害には、目やのどの痛み、じんましんや湿疹、恒常的な疲労感、頭痛、気管支炎、めまい、吐き気、嘔吐などの症状があります。

平成12年 6月の厚生省報道発表資料「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会 中間報告書-第1回~第3回のまとめ について」に、下記の用語についての定義がしてありますので参考までに抜粋しておきます。

以下抜粋

シックハウス/シックハウス症候群/シックビルディング症候群
住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装材の使用等により、新築・改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染等により、居住者の様々な体調不良が生じている状態が、数多く報告されている。症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明な部分が多く、また様々な複合要因が考えられることから、シックハウス症候群と呼ばれる。
化学物質過敏症
最初にある程度の量の化学物質に暴露されるか、あるいは低濃度の化学物質に長期間反復暴露されて、一旦過敏状態になると、その後極めて微量の同系統の化学物質に対しても過敏症状を来す者があり、化学物質過敏症と呼ばれている。化学物質との因果関係や発生機序については未解明な部分が多く、今後の研究の進展が期待される。
総揮発性有機化合物(TVOC:Total Volatile Organic Compounds)
複数の揮発性有機化合物の混合物の濃度レベル。健康への影響を直接的に評価するためには、個々の揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compound)についてガイドライン値を設定していく必要があるが、100種以上に及ぶ微量の揮発性有機化合物の全てについて短期間で健康影響評価を行うのは困難であり、またガイドライン値が設定されていない物質に代替された結果新たな健康被害を引き起こすおそれもあることから、VOC汚染を全体として低減させ、快適な室内環境を実現するための補完的指標のひとつとしての導入が望まれる。

抜粋ここまで

  1. シックハウス症候群の原因
  2. シックハウス症候群対策
  3. シックハウスの原因となる化学物質
  4. 濃度指針の示された化学物質
  5. 建材と化学物質
  6. シックハウスと建築基準法

シックハウス症候群の原因

  1. カビ・ダニによるアレルギー
  2. 揮発性の化学物質による化学物質過敏症
  3. 防腐剤・防虫剤などの薬剤による中毒

に分類することができます。

換気計画が不十分な建物の高気密高断熱化は、室内空気の高湿度・高温化をまねきます。室内(窓や壁体内)が高湿度・高温化の状態では結露しやすく、その水分と快適な温度でカビやダニが発生しやすくなります。そして、カビの胞子やダニの生体、糞、死骸がアレルギーをひき起こします。

最近よく話題になるホルムアルデヒドは揮発性のある化学物質の1種です。換気不良により室内空気に取り残され揮発性のある化学物質に、多量・長期間暴露された結果、過敏性の体質を獲得し、その後は微量の同系統の化学物質に接するだけで種々の症状がでます。これを化学物質過敏症といいます。

不十分な換気計画での建物の高気密化・高断熱化や、工期の短縮により化学物質が十分放出されつくさないままの建物の引渡しなどが、シックハウス症候群の問題を大きくしていると思われます。

2. シックハウス症候群対策

住まいを考える